一般財団法人環境イノベーション情報機構
京セラ、グリーンカーテンをグループ32拠点で育成、コーヒー残さを堆肥に利用
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2015.06.26 【情報源】企業/2015.06.22 発表
京セラは、夏の節電・省エネの一環でグリーンカーテン(緑のカーテン)をグループの国内と海外の計32拠点で育成する。今夏は新たに、抽出した後のコーヒーの残さを堆肥に利用する取り組みを5カ所の拠点で始めた。工場や事業所の外壁にゴーヤ、アサガオをはじめとしたつる性植物を育てて建物を覆い、エアコンの電力使用を抑制する。32カ所の拠点が今夏に育てるグリーンカーテンの規模は、全長約890m、総面積約3500m2を計画する。3500m2はテニスコート約13面分に相当する。最も規模が大きいのは長野岡谷工場(長野県岡谷市)の全長が112mで、面積は336m2だ。海外ではタイと中国の各1拠点が育成する。植物が成長とともに吸収するCO2の量は年間約1万2000kgを見込む。
グリーンカーテンの育成は、長野岡谷工場が2007年に始めて以来、グループに広がった。今夏に始めるコーヒー残さの堆肥への利用は、カップ式の自動販売機から排出される残さを活用する。種から苗を育てる際には、環境面に配慮して自販機の間伐材紙カップを使用した。長野岡谷工場や福島棚倉工場(福島県棚倉町)などが実施している。
グリーンカーテンは強い日差しを遮り、建物の表面温度や室内の温度を低減するとされ、冷房の電力を抑えてCO2排出を削減する。加えて、植物が吸収した水分が葉から蒸発する際に熱を奪って涼しくする。育てた苗は地域や社員に配布し、家庭で実践できる身近な環境活動として展開する。ウェブサイトでグリーンカーテンの育て方も紹介する。【京セラ(株)】