一般財団法人環境イノベーション情報機構
2001年度のオゾン層の監視結果 大気中代替フロン物質の濃度上昇
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2002.08.08 【情報源】環境省/2002.08.08 発表
環境省は2001年度の(1)オゾン層の状況、(2)CFC(クロロフルオロカーボン フロンの一種)などの特定物質の大気中濃度の状況、(3)太陽紫外光の状況−−についての監視結果をとりまとめ、2002年8月8日に公表した。公表内容によると、2001年の南極上空のオゾンホールは最大規模に発達し、例年より緩やかに消滅した。
オゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)は、世界的に低緯度地域以外では減少傾向にあり、高緯度ほど減少傾向が強くなっているが、日本上空でも、那覇を除く3つの観測地点(札幌、つくば、鹿児島)で長期的な減少傾向がみられ、その傾向は札幌において最も大きい。
なお、北半球中緯度の平均的な状況を代表する北海道の観測点では、モントリオール議定書に基づき先進国で生産が全廃されているCFC−12、113の大気中濃度は横ばい、CFC−11の大気中濃度は減少傾向を示していた。一方、モントリオール議定書で消費量規制はされているものの、まだ生産量削減規制が導入されてない、CFCの代替物質HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)−22、141b、142b、HFC−134a(1・1・1・2−テトラフルオロエタン)の大気中濃度は増加傾向を示している。【環境省】