一般財団法人環境イノベーション情報機構
環境省「日中政策研究ワークショップ」結果公表
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2014.09.05 【情報源】環境省/2014.09.05 発表
環境省は、9月2日(火)に中国・北京にて開催された「気候変動に係る日中政策研究ワークショップ」の結果を公表した。ワークショップは、気候変動対策に関する研究面からの知見について、両国の研究者が意見交換を行うため、環境省の支援により地球環境戦略研究機関(IGES)と中国エネルギー研究所(能源研)が協力して開催したもので、日中両国をはじめ欧米各国の政府系・非政府系研究機関等から約40名の関係者、研究者が参加し、2℃目標に係るIPCC AR5から得られた科学的な知見、2℃目標とのギャップを埋めるための主要国の政策及び国際協力のあり方等について、活発な意見交換が行われた。
2度目標とのギャップを埋めるための主要国の政策の発表などが行われ、特に、中国の研究者からは、(1)経済的構造の最適化政策、省エネ政策、ガス・再エネ政策等の実施により、技術進歩はモデルで想定したよりも非常に速く進んでいること、GDPの高成長率が低炭素開発を後押ししていること、低炭素技術に係る中国の製造業が世界市場を牽引していること(2)再エネ政策については、水力発電が依然、非化石燃料の約8割を占めるものの、固定買取価格制度の導入により、風力発電等の導入が進んできていること。一方で、地方から電力需要の高い都市部にどのように系統接続するかが技術的・財政的な面で課題となっていること(3)地方政府に再エネの買い取りを義務付けることはハードルが高く、制度を実施する段階に至っていないこと 等が共有された。より詳しい内容については後日、地球環境戦略研究機関のホームページ(www.iges.or.jp/)にて公表される予定。【環境省】