一般財団法人環境イノベーション情報機構
三井不動産・三井ホーム、最大級の植物工場を「柏の葉スマートシティ」に設置
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2014.06.09 【情報源】企業/2014.06.05 発表
三井不動産は、国内最大級の植物工場「柏の葉第2グリーンルーム」を、千葉県柏市で開発中のスマートシティー(環境配慮型都市)「柏の葉スマートシティ」に設置した。三井ホームが施工した。柏の葉第2グリーンルームでは、外気を遮断して無農薬で野菜を栽培する。レタス、グリーンリーフ、フリルレタスなど、15種以上の野菜を1日に約1万株生産・出荷でき、6月2日に初出荷した。三井不動産が事業主となり、農業関連ベンチャーのみらい(東京・千代田区)が運営・生産する。柏の葉第2グリーンルームは、木造一部2階建て延べ床面積約1286m2で、柱のない広い空間を設けている。気密性、断熱性が高く、大空間を実現する木造工法で、安全性と生産性を高めた。10段以上の栽培棚を配置し、狭い空間でも多くの野菜が収穫できるようにした。
完全制御型の水耕栽培システムを採用し、温度、CO2濃度などの栽培環境を、センサーで自動的に最適制御する。独自の栽培ソフトを活用し、苦みが少なく栄養価の高い野菜が生産できる。出荷には、スタンディング型のパッケージを取り入れ、鮮度保持期間を長く保つほか、清潔感を向上させる。新型包装機を導入し、パッキングを自動化して生産性を高めた。
生産する野菜はビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれ、1株ごとの大きさや品質にばらつきが少ない。水耕栽培のため、洗浄行程が軽減できて調理しやすい。食の安全・安心や気候変動に伴う野菜価格高騰などを背景に、植物工場への関心が高まっている。三井不動産は、ベンチャー企業と協同し、市場を創造する取り組みの代表例として打ち出す。【三井不動産(株)】