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環境ニュース[国内]

清水建設、農業法人などと被災地の植物工場で始めた高糖度トマト栽培で初収穫

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2014.03.03 【情報源】企業/2014.02.27 発表

 清水建設は、農業法人や明治大学、スーパーのヨークベニマル(福島県郡山市)と協力して高糖度トマトの栽培を始め、初収穫を迎えた。東日本大震災被災地の福島県新地町に整備した植物工場で栽培し、2月26日に出荷式を行った。近くヨークベニマルの郡山市近郊店頭に並べる。明治大学が特許を持つ「サンゴ砂礫(れき)農法」と呼ぶ方法を活用した。
 高糖度トマト栽培は、大規模生産システムの確立とブランド化を目的に新地町の支援を受けて実施している。復興庁と経済産業省の「先端農業産業化システム実証事業」にも採択された。トマト栽培を手掛ける農業法人、新地アグリグリーン(福島県新地町)の農作地を使って2013年10月に3000m2規模の太陽光利用型の植物工場を設け、苗を定植した。
 サンゴ砂礫農法は、天然のサンゴ砂と鉱石を配合した天然培地を使う。配合比率で含水率を調整できるうえ、培地から溶出するカルシウムやマグネシウムで養分を補完し、高糖度トマトが多量に収穫できる。通常のトマトと比べて糖度、収穫量とも増すという。植物工場では5品種に同農法を適用して、高糖度の目安になる9度以上の糖度を確保した。
 清水建設は、被災地への展開が広く期待できる付加価値の高い農法としてサンゴ砂礫農法に着目した。高糖度トマト栽培の事業性を検証し、農業法人や農家向けのエンジニアリング事業につなげる。新地アグリグリーンは震災でトマト栽培ハウスの4分の1にあたる1.5haが倒壊し再建中で、高糖度トマトの市場評価を基に同農法の栽培面積を拡大する。【清水建設(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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