一般財団法人環境イノベーション情報機構
関西電力、英BPグループのBPシンガポールとLNG契約で基本合意、年間50万tを購入
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2012.11.22 【情報源】企業/2012.11.19 発表
関西電力は、英国石油大手、BP(ビーピー)グループのBPシンガポールと、液化天然ガス(LNG)購入契約で基本合意を結んだ。2017年度から15年間、年間約50万tを購入する。原油価格に基づく現行方式と異なり、天然ガス価格を指標に価格を決めるため、割安になる。火力発電の燃料に使うLNGを英BP100%子会社のBPシンガポールから調達する。売り主がLNG船を手配して輸送する形で、2017年4月に受け渡しが始まり、その後15年間で計約750万tを購入する。従来のような供給源を特定した契約ではなく、世界各地の産出国から供給を受ける。
トリニダード・トバゴ、エジプトをはじめ、BPグループが各国に保有する複数のLNG供給元からBPシンガポールを通じて購入する方式を採ることで、調達の分散化が可能になる。原油ではなく天然ガスの需給で決まる価格面と合わせ、LNG調達の経済性と安定性が一層向上する。
電力各社は、原子力発電所の再稼働が進まない状態が続いていることから、火力発電の比率が高まり、燃料費の増大に苦しんでいる。そうした中、関西電力は、割安で安定的に調達できる契約によって燃料用のLNGを確保する。今後も経済性と安定性の観点でLNG調達を進める。【関西電力(株)】