一般財団法人環境イノベーション情報機構
昭和シェル石油、次世代太陽電池の高効率化技術の開発がNEDOの委託テーマに選定
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2012.07.17 【情報源】企業/2012.07.11 発表
昭和シェル石油が進める次世代太陽電池「CZTS薄膜太陽電池」の高効率化技術の研究開発が、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託テーマに選定された。独立行政法人の産業技術総合研究所、立命館大学、東京工業大学、鹿児島大学、筑波大学など7機関が連携する共同事業体のプロジェクトとして提案した。CZTS薄膜太陽電池は銅、亜鉛、スズ、硫黄、セレンを使う新しい技術。昭和シェル石油100%子会社で太陽電池生産・販売のソーラーフロンティアが手掛けるCIS薄膜太陽電池技術の延長にある。CIS薄膜太陽電池は銅、インジウム、セレンを使用するが、CZTS薄膜太陽電池は入手が容易な安価な原材料が主のため、低コストで開発できる。
昭和シェル石油グループの太陽電池研究開発拠点になっているソーラーフロンティアの厚木リサーチセンター(神奈川県厚木市)が製造技術の開発を担当する。昭和シェル石油とソーラーフロンティアは、CZTS薄膜太陽電池の研究を行う大学などと組むプロジェクトによって早い段階で商業化できる、と期待を寄せる。
プロジェクトを選定したNEDOの事業は、太陽エネルギー技術研究開発(太陽光発電システム次世代高性能技術の開発)で、政府が打ち出した太陽光発電を2020年に現状の20倍の28GW(2万8000MW=2800万kW)にする目標の実現に向け、効率向上と高機能化を図ることが狙い。23件の応募があり、7件の研究開発テーマで採択予定先を決めた。【昭和シェル石油(株)】