一般財団法人環境イノベーション情報機構
日産自動車、EVで削減したCO2を活用するファンドを設立、充電器設置などに利用
【環境一般 CSR】 【掲載日】2012.06.13 【情報源】企業/2012.06.11 発表
日産自動車は、電気自動車(EV)「リーフ」の走行で削減したCO2を活用するファンドを設立した。リーフの個人ユーザー向けのプログラムとなり「日産ゼロ・エミッションファンド」と名付けた。CO2排出枠を集め、「国内クレジット制度」に基づいて一般社団法人低炭素投資促進機構が購入する。売却益は、急速充電器の設置や森林保全活動に利用する。走行中にCO2を排出しないリーフで走った距離をガソリン車で平均的に排出されるCO2量に換算し、年間の総量を集約して低炭素投資促進機構に売却する仕組みとなる。ナビゲーションシステムを活用した日産の情報通信サービスに申し込んだリーフの個人名義の所有者が対象。走行距離は車載の通信ユニットから自動的に集められるため、利用者に面倒はない。
CO2削減量は走行距離に応じて算出されることから、参加者が多いほどCO2削減量は増え、売却益も増加する。売却益は、EV普及とEV利用者の利便性を高めることを目的にした急速充電器インフラの拡充と、間伐を通した森林保全に活用。急速充電器は、ニーズに合わせて適切な場所に備え、森林保全は、国内で保全が必要な森林を「リーフの森」と呼んで再生する。
森林保全は、音楽家の坂本龍一氏が呼び掛けて組織した森林保全団体「more trees(モア・トゥリーズ)」と協働で実施。2012年度は、東京都と横浜市の水源地になっている山梨県の丹波山村、小菅村、道志村の活動に使用する。今後の売却益の動向をみながら、対象とする地域を順次拡大していく。日産はファンドの運営・管理、会員情報の管理などを手掛ける。【日産自動車(株)】