一般財団法人環境イノベーション情報機構
JR東日本が駅の環境対策に着手、四ツ谷駅から
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2011.02.10 【情報源】企業/2011.02.08 発表
JR東日本は、省エネや、再生可能エネルギーなど環境技術の導入による駅の環境対策を始める。環境に配慮した駅を指す「エコステ」のモデル駅の第1弾として、今春から中央線四ツ谷駅の工事に着手する。2011年度内の完成を目指す。四ツ谷駅では、省エネ設備と駅員らの省エネ活動によってCO2排出量を2008年度比で40%削減する。エコステは、高効率の照明や空調による省エネのほか、太陽光発電などでエネルギーをつくる創エネ、自然換気システムなど利用客がエコを感じられる「エコ実感」、自然との関係を重視して駅舎を緑化する環境調和――の4本柱。旧江戸城の外堀跡にあって緑が豊富な四ツ谷駅を最初のモデル駅に選び、周辺の自然環境を活用して整備する。
ホーム、コンコースの照明や電気掲示板をLED(発光ダイオード)にするほか、照明のスイッチの範囲を改めたり、電力量計を設置する。トイレでは空調の高効率化や節水を図る。自然の光を採り入れる天窓を利用して昼間は消灯。駅の業務施設に家庭用燃料電池を導入し、駅舎の屋上には50kWの太陽光発電システムを設ける。
利用客が歩く駅出口付近の空間の熱環境を改善するため、保水性舗装を施すほか、駅舎屋上に小さな公園を整備するなど緑化にも手を付ける。これらの一連の取り組みによって一般家庭約38世帯が年間に排出する量に当たる年間189tのCO2を削減する。エコステのモデル駅は今後も順次拡大し、次の駅として京葉線の海浜幕張駅を検討している。