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環境ニュース[国内]

小名浜の石炭火力発電所新設計画の環境アセス準備書に対し、「是認しがたい」と環境大臣意見を提出

環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2009.05.27 【情報源】環境省/2009.05.26 発表

 環境省は、小名浜パワー事業化調査株式会社が計画している(仮称)小名浜火力発電所(福島県いわき市)の火力発電所新設計画に関する環境影響評価準備書に対する環境大臣意見をまとめ、平成21年5月26日付けで経済産業大臣に提出した。
 この計画は、日本化成株式会社小名浜工場の構内に、40万kW(20万kW×2基)の石炭火力発電所を新設するというもので、2012年の運転開始以降、新たに多量の二酸化炭素の排出が見込まれる。
 今回の環境大臣意見では、[A]実行可能な最大限の二酸化炭素排出削減対策が講じられているとは言えない。[B]京都議定書第一約束期間において相当量の二酸化炭素排出増加につながることから目達計画の達成に支障を及ぼすおそれがある。[C]その後も電気事業における長期的な二酸化炭素排出原単位の低減に支障となるおそれがあり、温暖化対策上問題がある。−−とし、是認しがたいとしている。
 また、経済産業省に対し、地球温暖化対策に係る協力として、[1]中期目標の達成に向けた有効な枠組みが整備されないままに、2013年以降、本計画を含む電気事業用途の新たな石炭火力発電所の運転開始が行われることのないよう電気事業全体による二酸化炭素排出原単位低減の枠組みを早期に整備すること。[2]今後計画される石炭火力発電所は、その時点で採用可能な石炭ガス化複合発電二酸化炭素回収・貯留等の最高水準の技術を用いて、二酸化炭素の排出を最大限抑制したものとすること。−−などを要請している。
 なお、事業者である小名浜パワー事業化調査株式会社に対しては、経済産業大臣から環境大臣意見も踏まえた勧告がなされる予定。【環境省】

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