アスベスト被害救済制度に基づく指定疾病の認定のための医学的判定を実施　医療費適用対象累計2,221件に

【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2009.04.28 【情報源】環境省／2009.04.24 発表

　環境省は、アスベスト救済法（石綿による健康被害の救済に関する法律）に基づいて（独）環境再生保全機構に申し出のあった、医療費等の申請113件（注1）、特別遺族弔慰金等の請求34件（注2）に対して、認定疾病（中皮種及び肺がん）に関する医学的判定を4月24日に行い、結果を発表した。
　医療費等の申請では、113件中62件（中皮種45件、肺がん17件）が「認定疾病と判定」、14件（中皮種7件、肺がん7件）が「認定疾病でないと判定」、37件（中皮種24件、肺がん13件）が「判定保留」。
　また、特別遺族弔慰金等の請求では、『施行前死亡者に係るもの』に関しては、6件中2件（すべて肺がん）が「認定疾病と判定」、「認定疾病でないと判定」されたものはなく、4件（すべて肺がん）が「判定保留」となった。『未申請死亡者に係るもの』に関しては、28件中15件（中皮種12件、肺がん3件）が「認定疾病と判定」、「認定疾病でないと判定」されたものはなく、13件（中皮種9件、肺がん4件）が「判定保留」となった。

　これまでの判定分とあわせると、医療費等の適用対象とする罹患事例の累計は2,221件件（中皮腫1,772件、肺がん449件）、特別遺族弔慰金等の適用対象とする判定件数は『施行前死亡者に係るもの』が127件（中皮腫4件、肺がん123件）、『未申請死亡者に係るもの』は22件（中皮腫17件、肺がん5件）となっている。
　なお、判定が保留された事例に対しては、(独)環境再生保全機構が申請者や医療機関に必要資料の追加提出を求め、改めて判定を行うことになる。【環境省】


（注1）うち38件はこれまでに「判定保留」とされた案件で、今回改めて資料の提出があったため、再度判定された。
（注2）うち4件はこれまでに「判定保留」とされた案件で、今回改めて資料の提出があったため、再度判定された。