一般財団法人環境イノベーション情報機構
気候変動による漁業・養殖業が受ける影響について FAO情報収集へ
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2009.03.09 【情報源】水産庁/2009.03.09 発表
2009年3月2日から6日にかけて、イタリア・ローマの国連食糧農業機関(FAO)本部で、第28回FAO水産委員会(COFI)が開催された。今回のFAO水産委員会の主な議題は以下のとおり。
[1]責任ある漁業に関する行動規範、国際行動計画等の実施状況
[2]IUU(※)漁船対策
[3]気候変動の漁業・養殖業への影響
この中で、[1]では、責任ある漁業に関する行動規範及び4つの国際行動計画(漁獲能力、IUU、サメ、海鳥)、特に、漁獲能力に関する国際行動計画の実施の必要性が確認された。
[2]については、今後とも重点的にIUU漁業の撲滅のため、取り組んでいくことを確認。
さらに[3]については、多くの国より、地球温暖化による漁業・養殖業への被害が顕在化していることが報告され、気候変動による漁業・養殖業が受ける影響については、FAO事務局が情報収集し、定期的に各国に回章すべきことが支持された。
その他、ワシントン条約(CITES)の水産関連の付属書掲載提案種につき、FAOがCITES事務局に技術的助言を継続すべきことが勧告された。【水産庁】
(※)国際的なルールを遵守しない無秩序な操業を行っている漁船。Illegal(違法)、Unreported(無報告)、Unregulated(無規制)の頭文字をとってIUU漁船と呼ばれている。