一般財団法人環境イノベーション情報機構
気象庁 「平成20年8月末豪雨」の際の大気の流を解析
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2008.09.12 【情報源】気象庁/2008.09.12 発表
気象庁は、「平成20年8月末暴雨」(注)など、2008年7月末から9月初めにかけて各地で局所的な大雨をもたらした地球規模の大気の流に関する解析結果を取りまとめ、08年9月12日に公表した。解析の結果、この期間、東アジアの上空の偏西風が蛇行しやすい状況にあったこと、日本付近の下層では暖湿流が流れ込みやすい状況にあったこと等が判明した。
偏西風が大きく蛇行した要因としては、今春の東シベリアの高温、寒帯前線ジェット気流に沿った波長数千qの波の伝播が影響したこと等を上げている。
また、下層に暖湿流が流れ込みやすい状況になった要因としては、西部太平洋赤道域の高い海面水温と中部太平洋赤道域の低い海面水温のコントラストによるインドネシア付近の対流活動の活発化によるフィリピン付近の高気圧の発達とともに、日本の南海上の低圧部が強まったこと等を上げている。
なお、今回の解析には異常気象分析検討会委員が協力にあたった。
(注)平成20年9月1日 気象庁は、平成20年8月26日から31日に発生した豪雨について「平成20年8月末豪雨」と命名している。【気象庁】