一般財団法人環境イノベーション情報機構
平成19年の光化学オキシダント被害届出人数、1,910人に
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2008.02.20 【情報源】環境省/2008.02.19 発表
環境省は都道府県からの報告をもとにまとめた、平成19年の光化学オキシダント注意報の発令状況、光化学大気汚染によると思われる被害届出状況を平成20年2月19日に発表した。平成19年は、28都府県で光化学オキシダント注意報の発令があり、発令延べ日数は220日(18年は177日)であった。また、光化学大気汚染によると思われる被害届出人数は1,910人(18年は289人)で、発令延べ日数、被害者届出人数ともに平成18年に比べ増加した。
注意報発令日の月別件数では、8月の延べ83日が最多で、光化学オキシダントの最高濃度記録は8月6日に神奈川県川崎地域で記録された0.209ppmが最も高かった。光化学オキシダント濃度の昼間の日最高1時間値の年平均値は近年漸増の傾向にあるという。
環境省ではこれらの結果を踏まえて、光化学オキシダントの主な原因物質である窒素酸化物と揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策に取組む方針。
窒素酸化物対策としては、大気汚染防止法や自動車NOx・PM法に基づき従来からの発生源対策に努めるとしたほか、VOCについては18年4月に施行された改正大気汚染防止法にもとづき、規制と事業者の自主的取組みを組合せた排出抑制を進めるとしている。
また、平成19年12月27日に公表した「光化学オキシダント・対流圏オゾン検討会報告書(中間報告)」で示された今後の課題として、NOx・VOC対策のほか、調査研究・モニタリングの一層の推進、国際的な取組の推進等を実施することとしている。【環境省】