一般財団法人環境イノベーション情報機構
日中両国が「コベネフィット・アプローチ」の実現に向けた対話を実施
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2007.08.28 【情報源】環境省/2007.08.28 発表
中国・北京の日中友好環境保全センターで、2007年8月27日に、「コベネフィット・アプローチ」の実現に向けた日中対話が行われた。「コベネフィット」は温室効果ガス排出削減を行うついでに得られる、エネルギー効率改善、大気汚染改善などの他分野の好ましい効果のこと。
環境破壊の抑止、貧困・地域格差解消など、途上国が抱える開発問題に関してコベネフィッツが実現すると、途上国側の温暖化対策・CDMに対する主体性を高めることができると期待されている。
今回の日中対話には日本側から、南川秀樹環境省地球環境局長ら、中国側から朱銘・国家環境保護総局規則財務司総合処長ら、約30名が出席。「コベネフィット・アプローチ」の重要性についての発表が行われたほか、中国でのコベネフィット・アプローチの具体的展開方法や、コベネフィットに着目した日中協力について意見交換が行われた。コベネフィット実現のための有力な手段としては、日本のノウハウを活用した汚染対策技術の普及や行政による規制、公的団体を通じた中小企業などへの資金提供などが提案された。
なお、環境省の南川地球環境局長は、対話以外に徐慶華国家環境保護総局国際合作司長、劉旭紅国家発展改革委員会外国資金利用司巡視員とぞれぞれ、個別に会談した。
このうち徐司長との会談では、温暖化分野の環境協力でコベネフィット型事業を進めることの有益性を双方が確認するとともに、案件発掘に向けた調査を協力して進めること、光化学オキシダントをはじめとする越境大気汚染問題について、日中両国が引き続き協力を進めることで合意した。
一方、劉巡視員との会談では両国が温暖化対策について連携を深めていくことで合意した。【環境省】