一般財団法人環境イノベーション情報機構
安倍首相とユドヨノ・インドネシア大統領、気候変動問題での協力を確認
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2007.08.21 【情報源】外務省/2007.08.20 発表
インドネシアを公式訪問していた安倍首相は2007年8月20日午前、ユドヨノ・インドネシア大統領と会談を行った。会談では、日・インドネシア間の経済連携協定(EPA)への署名のほか、環境・エネルギー問題、海上安全などが話題にのぼった。
このうち環境・エネルギー問題については、安倍首相がハイリゲンダムサミットで提案した「美しい星50(注1)」の内容を説明し、気候変動問題についての協力をインドネシアと進めていきたいと述べたのに対し、ユドヨノ大統領がこれを歓迎。
両首脳は12月にインドネシア・バリで開催される国連気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)・京都議定書第3回締約国会合(COP/MOP3)の成功を確保するため、両国が緊密に協力していくことを確認するとともに、持続可能な森林経営、違法伐採対策、生物多様性保全、3Rを通じた持続可能な資源利用、省エネ、再生可能エネルギーなどの分野での協力も、気候変動問題への対処に重要な意義があると位置づけた。
さらに、安倍首相がインドネシアからの液化天然ガス(LNG)の安定供給についての配慮を大統領に要望したのに対し、ユドヨノ大統領は「LNGだけでなく、石炭、バイオ燃料などについても日本と協力していきたい」という意向を表明。両首脳は両国のエネルギー安全保障強化に向け、協力していくことになった。
これらの会談の内容は、気候変動、環境、エネルギー問題についての共同声明としてもまとめられ、会談の成果として署名・公表された。【外務省】
(注1)「美しい星50」は、(1)2050年までに、世界全体の温室効果ガスの排出量を半減させることを目標として、革新的技術の開発と、環境に調和したライフスタイル・社会システムづくりに日本が積極的に取組み、その成果を「日本モデル」として世界に発信すること、(2)京都議定書が規定していない2013年以降の気候変動対策の国際的な枠組みを、経済発展と両立可能で、各国の削減能力・事情に配慮した柔軟で多様性のある内容とし、全主要排出国の参加が得られるものとすること、(3)07年度中に京都議定書目標達成計画を見直し、「1人1日1キログラムの温室効果ガス削減」を目標とした国民運動を新たに日本国内で展開していくこと−−の3点を包括的な政策として示したもの。