一般財団法人環境イノベーション情報機構
中環審、航空機騒音の環境基準改正内容を答申 新評価手法として時間帯補正等価騒音レベルの採用など提言
【大気環境 騒音/振動】 【掲載日】2007.06.29 【情報源】環境省/2007.06.29 発表
平成19年6月27日に開催された中央環境審議会騒音振動部会(部会長:橘秀樹・千葉工業大学教授)で、環境大臣が中環審に諮問していた航空機騒音の環境基準改正についての報告がまとまり、この内容が同日中に、中央環境審議会会長から環境大臣に答申された。中環審騒音振動部会の報告は、測定機器の進歩により高度な測定が簡単に行えるようになったことや、ある時間内で変動する騒音レベルのエネルギーに着目した評価指標「等価騒音レベル」を基本とした騒音の評価が国際的に主流になってきている状況を踏まえたもので、新たな指標として、現行評価指標との継続性が高い「時間帯補正等価騒音レベル(Lden)」(注1)を採用することが適当であると結論。
また騒音対策の継続性を保つ観点から、「Lden」を採用した場合の環境基準値を、現行の環境基準値(注2)に相当する「Lden」の評価値「地域類型1の地域(住居用地域)については57デシベル以下、地域類型2の地域(1以外の地域)については62デシベル以下」とすることを提言している。
なお環境省は、答申の内容を踏まえ、近く航空機騒音の環境基準を改正を告示する予定。【環境省】
(注1)「Lden」は等価騒音レベルを基本とした指標の1つで、夕方の騒音、夜間の騒音に重み付けした上で1日の等価騒音レベルを評価する。
(注2)これまでの環境基準は、「加重等価平均感覚騒音レベル(WECPNL)」という指標により評価を行うとしている。環境基準値は地域類型1で70WECPNL以下、地域類型2で75WECPNL以下とされていた(基準値のWECPNLは単位)。