一般財団法人環境イノベーション情報機構
安倍首相、「2050年までの温室効果ガス半減」を目標とする気候変動政略を提案
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2007.05.28 【情報源】首相官邸/2007.05.24 発表
安倍首相は2007年5月24日、都内のホテルで開催された新聞社主催の国際交流会議「アジアの未来」の晩餐会で、気候変動問題に対する日本の新戦略「美しい星50」を紹介する「美しい星へのいざない」と題する演説を行った。「美しい星50」は、(1)2050年までに、世界全体の温室効果ガスの排出量を半減させることを目標として、革新的技術の開発と、環境に調和したライフスタイル・社会システムづくりに日本が積極的に取組み、その成果を「日本モデル」として世界に発信すること、(2)京都議定書が規定していない2013年以降の気候変動対策の国際的な枠組みを、経済発展と両立可能で、各国の削減能力・事情に配慮した柔軟で多様性のある内容とし、全主要排出国の参加が得られるものとすること、(3)07年度中に京都議定書目標達成計画を見直し、「1人1日1キログラムの温室効果ガス削減」を目標とした国民運動を新たに日本国内で展開していくこと−−の3点を包括的な政策として示したもの。
このうち、2013年以降の枠組みに関しては、気候変動により国土が危機に晒されている途上国に向けた新しい「資金メカニズム」を構築する内容も含まれている。
この「美しい星50」は、世界の環境政策の枠組みづくりに向けた日本の貢献指針「21世紀環境立国戦略」の中核的な内容としても位置づけられる見込み。また安倍首相は、この提案に沿った努力を今後継続し、08年に北海道洞爺湖で開催されるG8サミットの場で、一定の成果を示したいとしている。【首相官邸】