一般財団法人環境イノベーション情報機構
2課題を選定 国有林野事業の19年度技術開発重点課題
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2007.04.13 【情報源】林野庁/2007.04.09 発表
林野庁は平成19年4月9日、国有林野事業の19年度技術開発重点課題として、(1)低コスト路網を活用した効率的な間伐方法の確立、(2)コスト2分の1を目指した複層林などへの効率的な誘導手法の開発−−の2つを選定したと発表した。国有林野事業では、CO2吸収、生物多様性保全などの森林の公益的機能をいっそう引き出す林業技術開発を効果的に推進するため、森林管理局から提案のあった案件の中から、重点的に取り組むべき技術開発課題を毎年度選定し、検討を行っている。
選定された2課題のうち、(1)は40〜48年生のスギ・ヒノキ人工林に、低コストな作業路を作設し、高性能林業機械を活用した列状間伐を実施することにより、素材生産のトータルコストを低減しようとするもので、近畿中国森林管理局森林技術センターが (独)森林総合研究所関西支所、岡山大学、岡山県林業試験場と協力しながら、検討を進める。
また(2)は、53年生のスギ人工林で、低コスト作業路の作設、高性能林業機械を活用した帯状の3段複層林造成を行うとともに、伐採跡地に耐陰性スギの植栽をすることにより下刈作業を省略し、トータルコストを半減をめざすもの。九州森林管理局森林技術センターが(独)森林総合研究所九州支所、(独)林木育種センター九州育種場、宮崎大学農学部と協力しながら、検討を進める。
これらの検討の成果は、ホームページなどを通じ広く紹介される見込み。【林野庁】