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環境ニュース[国内]

野生クマタカから検出された鳥インフルエンザウイルス、強毒タイプと判明

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2007.03.28 【情報源】環境省/2007.03.23 発表

 熊本県相良村で衰弱死したクマタカ(メス成鳥)について、環境省が検査を進めた結果、このクマタカから分離されたH5N1亜型(注1)鳥インフルエンザウイルスが強毒タイプのウイルスであることが、平成19年3月23日にあきらかになった。
 このクマタカは、19年1月4日に衰弱した状態でみつかり、外傷がないにも関わらず、保護直後に衰弱死した。
 環境省がその後、鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターに依頼して鳥インフルエンザに関する調査を進めたところ、19年3月18日にH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスがこのクマタカから分離され、次いで今回、強毒タイプのウイルスであることが判明したもの。
 なお環境省は、同研究センターで引き続き、ウイルスの遺伝子分析による感染経路解明を進めるほか、このクマタカが発見された地点から半径5キロメートル以内の範囲で、主要な餌となる小型哺乳類(イタチ、ネズミ類)のウイルス保有状況調査を進めるとしている。
 クマタカは、日本のレッドデータブックのカテゴリー「EN(絶滅危惧1B類)」に位置付けられているほか、「種の保存法」に基づく「国内希少野生動植物種」にも指定されている。【環境省】

(注1)鳥インフルエンザウイルスはたんぱく質の違いからA・B・C型の3つに分類され、A型ウイルスはさらにウイルスの表面に存在する突起上のH(赤血球凝集素)とN(ノイラミニダーゼ)に対する抗体の型で分類されている。HではH1〜15の15型、NではN1〜9の9型が知られている。

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