一般財団法人環境イノベーション情報機構
海洋汚染防止法改正案が第166回国会に提出へ 廃棄物の海底下廃棄原則禁止、CCS許可制度の創設盛りこむ
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2007.03.08 【情報源】環境省/2007.03.08 発表
平成19年3月9日開催の閣議で「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(海洋汚染防止法)」改正案が閣議決定され、第166回国会に提出される見込みとなった。今回の改正は、ロンドン条約よりも海洋投棄ができる廃棄物の範囲を限定する、同条約の「1996年議定書(注1)」の批准をめざした規定の整備と、温暖化対策として国際的に関心が高まっている二酸化炭素の海底貯留(略称:CCS 注2)の実施に関する海洋環境保全策の整備が目的。
(1)廃棄物の海底下廃棄の原則禁止、(2)CO2の海底下廃棄に関する許可制度の創設−−などの内容を盛りこんでいる。【環境省】
(注1)正式名称は「1972年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約1996年議定書」。06年3月24日に発効した。
(注2)発電所や工場などの大規模排出源から分離回収した二酸化炭素を地層や海中に貯留する技術。05年に公表されたIPCCのCCS特別報告書では「大気中温室効果ガス濃度安定化における主要対策の1つ」と位置付けられており、欧米諸国・産油国でも、商業レベル、研究レベルの具体的なCCSプロジェクトが進行してきている。