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環境ニュース[国内]

中環審が食品リサイクル制度の見直しについて意見具申

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2007.02.05 【情報源】環境省/2007.02.02 発表

 中央環境審議会廃棄物リサイクル部会食品リサイクル専門委員会と食料・農業・農村政策審議会総合食料分科会食品リサイクル小委員会の合同会合が検討していた、食品リサイクル制度の見直しについての意見が2007年2月2日までにまとまり、鈴木基之中央環境審議会会長は同日、この意見を若林環境大臣に具申した。
 01年に施行された「食品リサイクル法」では、食品リサイクルを総合・計画的に進めるための「基本方針」を定めており、この「方針」はおおむね5年ごとに見直しを行うことになっていた。
 今回の見直しに関する意見は、現在の食品リサイクル法の課題として、(1)事業者ごとの取組みの差が大きい、(2)食品廃棄物発生抑制の取組みが不十分、(3)食品流通の川下に向かうにつれ、消費者による異物混入など資源としての均質性確保が難しくなる、(4)食品残さを肥料とした場合、家畜排せつ物由来のたい肥と競合する、(5)廃棄物発電によるエネルギー利用が、食品関連事業者の取組むべき手法として位置付けられていない、(6)食品残さを飼料とした場合、動物の健康への配慮が必要、(7)中小・零細規模の食品関連事業者での取組みが低迷している、(8)再生利用認定制度の認定実績がない−−といった点を指摘。
 また、これらの課題を踏まえた見直しの方向性としては、(一)19年度以降の再生利用実施率(新目標値)の設定、(二)業種や業態の特性を踏まえた発生抑制に関する目標の設定、(三)情報公開の要請など食品関連事業者の意識向上策の推進、(四)現行制度でリサイクル手法と認められている4手法(肥料化、飼料化、油脂・油脂製品化、メタン化)それぞれについてのリサイクル促進策の推進、(五)バイオエタノール化など4手法以外のリサイクル手法の法対象への追加、(六)再生利用製品の品質・安全性確保策の徹底、(七)食品循環資源の収集運搬を円滑化するための再生利用事業認定計画制度見直し、(八)チェーン展開する食品関連事業者に対する取扱い見直し、(九)市町村、都道府県との連携推進、(十)学校の法対象への追加、(十一)消費者が取り組むべき事項の明確化と消費者向け普及啓発の実施−−などの内容が提言されている。
 なお環境省は、この意見具申を踏まえた、食品リサイクル法改正法案を農林水産省とともに第166回国会に提出する予定。【環境省】

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