一般財団法人環境イノベーション情報機構
「21世紀環境立国戦略」策定など示す 第166回国会で安倍首相が施政方針演説
【環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.01.29 【情報源】首相官邸/2007.01.26 発表
平成19年1月26日、安倍首相は第166回国会で施政方針演説を行った。演説の冒頭で安倍首相は、目指す国家像「美しい国、日本(注1)」の実現に向け、全力投球していくことを約束。「美しい国創り」に向けたあらゆる政策を断固として実行していくという意欲を示した。
続いて首相は、(1)美しい国実現の基盤となる経済の「成長力強化」や、(2)内閣の最重要課題としている「教育再生」でのいじめ問題への対応の徹底、(3)「健全で安心できる社会の実現」、(4)「チャンスにあふれ、何度でもチャレンジが可能な社会の構築」、(5)「魅力ある地方の創出」、(6)「国と地方の行財政改革の推進」、(7)「主張する外交」−−の7項目を柱として施策を進めていくことを提示。
このうち環境問題に関する具体的施策の方向性としては、「健全で安心できる社会の実現」をめざした取組みの中で、『京都議定書目標達成計画』に基づき、温暖化対策を加速すること、2015年までに乗用車の燃費基準を2割以上改善し、世界で最も厳しい水準にひきあげること、バイオ燃料の利用率を高めるための工程表を策定すること、アジアとエネルギー・環境面での協力を進めること、世界の環境政策の枠組みづくりに向けた日本の貢献指針「21世紀環境立国戦略」を07年6月までに策定すること−−などをあきらかにした。
さらに最後には、福沢諭吉の「出来難き事を好んで之を勤るの心(困難なことに前向きに取り組む心)」という言葉を引用しながら、07年を「美しい国創り元年」と位置づけて改革に前向きに取組むこと、国のかたちを語る憲法改正について議論を深めるべきことを呼びかけ、演説を締めくくった。
(注1)安倍首相が第165回国会で行った所信表明演説で示された国家像。(一)文化、伝統、自然、歴史を大切にする国、(二)自由な社会を基本とし、規律を知る、凛とした国、(三)未来に向かって成長するエネルギーを持ち続ける国、(四)世界に信頼され、尊敬され、愛される、リーダーシップのある国−−を内容とする。【首相官邸】