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環境ニュース[国内]

まぐろの過剰漁獲に対処する「行動計画」を採択 まぐろ類地域漁業管理機関合同会合

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2007.01.29 【情報源】水産庁/2007.01.29 発表

 2007年1月22日から26日まで、兵庫県神戸市の神戸国際会議場で、まぐろ類地域漁業管理機関(RFMOs)合同会合が開催され、大西洋、インド洋、東部太平洋、中西部太平洋、「みなみまぐろ水域」を対象としたまぐろ類の5つの地域漁業管理機関に参加する54の国・地域などが一堂に会した。
 近年、食材としてのまぐろの需要は、日本以外の国でも増加しており、世界中のあらゆる海域で、まぐろは過剰な漁獲にさらされるようになってきている。
 今回の会議は、海域ごとに設置されている地域漁業管理機関の資源管理だけでは対処できなくなってきている、過剰な漁船数やIUU(違法・無報告・無規制)漁業などの問題への対処をグローバルな視点から進めることが目的で、(1)まぐろ類の資源、市場に関する現状分析、(2)各地域漁業管理機関の機能改善のための具体的行動、(3)各地域漁業管理機関が協力していくための行動指針−−が議題となった。
 (1)については、国連食糧農業機関(FAO)から、特に大西洋クロマグロ、ミナミマグロが過剰漁獲の状態にあるとの見解が示されたほか、FAOと責任あるまぐろ漁業推進機構(OPRT)から、これまで刺身の需要の多くを占めてきた日本市場が縮小し、ヨーロッパや米国などの市場が拡大しているという説明が行われた。
 (2)については、各地域漁業管理機関が、科学委員会、年次会合の日程を調整することが支持されたほか、正規許可船リスト・IUU漁船リストを共通化すること、監視のための運搬船オブザーバープログラムを一元的に実施する方向で検討すること、また各機関の機能を共通の基準で評価することなどが合意された。
 また(3)については(2)の検討結果を踏まえ、漁獲能力の管理・削減、衡平で透明性のある漁獲枠配分基準の採択・実施、監視・取締措置の統合的な実施、各地域漁業管理機関の成績評価−−など14の重点事項、正規許可船リスト・IUU漁船リストの一元化、資源評価結果の公表方法の標準化など4つの技術的作業開始−−を織り込んだ「行動計画」が作成、採択された。
 さらに次回の地域漁業管理機関合同会合は、09年の1月か2月に欧州で開催されることになった。【水産庁】

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