一般財団法人環境イノベーション情報機構
07年春の花粉総飛散量は平年の20%程度から平年並み程度 環境省が予測
【健康・化学物質 アレルギー】 【掲載日】2006.12.25 【情報源】環境省/2006.12.22 発表
「2007年春の国内の花粉総飛散量は平年の20%程度から平年並みの範囲に収まる」という予測速報を、環境省が06年12月22日に発表した。今回の予測は、スギが花芽をつける時期である前年7月の日照時間が、06年では東北から九州北部にかけて少なかったことを踏まえたもの。
地域別では、北海道と東北北部が平年並み、東北南部で平年の半分程度、関東甲信越で平年の25%程度、北陸・東海で20〜50%度、近畿で30〜60%程度、中国・四国で50〜80%程度、九州で平年並かやや少ないと予測されており、平年より飛散量が少なかった06年春と比べると、北海道、東北北部、関東北部、北陸などは多くなるが、その他の地域では同程度かやや少なくなると見られている。
なお開花時期については、開花に影響する秋の気温が高めに推移したことから、スギ雄花の休眠が遅れ、「例年並かやや遅れる」と予想されており、本州、四国の太平洋岸や九州中北部では2月10日頃、関東甲信、近畿、瀬戸内、九州南部では2月20日頃、東北南部から北陸では3月1日頃、東北中部では3月10日頃、東北北部では3月20日頃、北海道では3月20日以降に、飛散が始まるとされている。
なおこの予測は気象データのみに基づくものであるため、環境省では花粉飛散開始前までに、全国の森林の花芽の調査結果なども踏まえ、より精緻な予測を行う予定。
花粉症はディーゼル排気ガスなどの大気汚染物質の影響によって、一層症状が悪化するといわれており、日本では昭和40年代後半から急に発症の報告が増えた病気。現在、国民のおよそ10数パーセントが花粉症を患者であると推定した研究もある。【環境省】