一般財団法人環境イノベーション情報機構
乗用車などの燃費基準中間とりまとめを公表 意見募集実施へ
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2006.12.18 【情報源】国土交通省/2006.12.15 発表
国土交通省の「交通政策審議会・自動車燃費基準小委員会」と、経済産業省の「総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会自動車判断基準小委員会」の合同会議が検討していた、乗用車などの燃費基準に関する中間とりまとめが平成18年12月15日までにまとまり、公表された。合同会議では「省エネ法」に基づくトップランナー基準(注1)として、燃費基準を設定する自動車の範囲、燃費の測定方法、燃費基準値、目標年度などを検討。
中間とりまとめでは、「揮発油や軽油を燃料とする定員10人以下の乗用車」、「車両総重量3.5トン以下で定員11人以上の小型バス」、「車両総重量3.5トン以下の小型貨物車」で、道路運送車両法にもとづく型式指定を受けた自動車を、燃費基準設定の対象範囲とし、2015(平成27)年度を目標年度とした目標基準値(トップランナー基準)を、車両重量などの区分ごとに提示している。
たとえば、車両総重量別の16区分ごとに設定された「乗用車」の目標基準値は揮発油・軽油1リットルあたり7.4〜22.5キロメートル。また「小型バス」の目標基準値は、揮発油1リットルあたり8.5キロメートル、軽油1リットルあたり9.7キロメートルとされた。
「小型貨物車」はさらに、「軽貨物車」、「軽量貨物車(車両総重量1.7トン以下)」、「中量貨物車(車両総重量1.7トン超3.5トン以下)」に分類され、軽貨物車」の目標基準値は13区分ごとに揮発油・軽油1リットルあたり14.7〜23.2キロメートルの範囲、「軽量貨物車」の目標基準値は5区分ごとに同14.7〜18.5キロメートルの範囲、「中量貨物車」の目標基準値は、揮発油利用の27区分ごとで1リットルあたり7.9〜14.2キロメートルの範囲、軽油利用の32区分で1リットルあたり8.8〜14.5キロメートルの範囲で設定された。
この燃費基準が達成された場合、2015年度に出荷される対象車の平均燃費値は04年度と比べ、乗用車で約23.5%、小型バスで7.2%、小型貨物車12.6%で向上すると考えられるという(注2)。
この中間とりまとめに対しては18年12月19日から19年1月23日まで意見募集が行われる予定で、意見募集要項は別途発表される。
(注1)「省エネ法」に基づくトップランナー基準として位置づけられると、目標年度内までに対象全車種の燃費効率を目標値以上に改善することが義務づけられることになる。
(注2)2015年度の出荷台数比率が04年度と同じと仮定した場合。【国土交通省】