一般財団法人環境イノベーション情報機構
大型クラゲの大発生について議論 北太平洋海洋科学機関第15回年次会議
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.10.25 【情報源】水産庁/2006.10.24 発表
2006年10月13日から22日にかけて、横浜市の横浜赤レンガ倉庫1号館で北太平洋海洋科学機関(PICES)第15回年次会議が開催された。PICESは、北太平洋の温帯・亜北極地帯の海域とこれらに接続する海域のうち特に北緯30度以北の海域を対象とする海洋研究のための政府間機関。
今回の会議には、加盟6か国をはじめとする19の国と地域、国際機関から約450人が参加し、(1)北太平洋の気候・海洋変動と海洋生物資源の応答、(2)大型クラゲ・有害赤潮の発生状況と対策、(3)持続的な増養殖業の展開と海洋生態系の管理が議題となった。
このうち大型クラゲに関しては、世界各海域のクラゲ類発生状況が報告され、共通する発生要因として、沿岸域の富栄養化、水温上昇、競争種である魚類の減少などが指摘された。
またクラゲ類の大発生による有用魚類資源への影響や天敵生物、日中韓の三か国に関係するエチゼンクラゲの国際的な共同調査の重要性なども議論された。
次回年次会合は07年に、カナダのビクトリアで開催する予定。【水産庁】