一般財団法人環境イノベーション情報機構
河川景観ガイドライン「河川景観の形成と保全の考え方」を作成
【水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2006.10.19 【情報源】国土交通省/2006.10.19 発表
国土交通省の「河川景観ガイドライン検討委員会」(委員長:中村良夫・東京工業大学名誉教授)は平成18年10月19日までに、美しい河川景観の形成・保全のために必要な考え方を整理したガイドライン「河川景観の形成と保全の考え方」をまとめた。このガイドラインは、国交省が15年7月に示した景観づくりの基本方針「美しい国づくり政策大綱」に、「分野ごとの景観形成ガイドラインを策定する」という内容が盛り込まれたことを受けて作成されたもの。
「1章 『河川景観の形成と保全の考え方』の目的と構成」、「2章 河川景観を考える」、「3章 河川景観の基礎知識」、「4章 景観形成の仕組みづくり」、「5章 景観保全の仕組みづくり」、「6章 河川景観の調査と計画」、「7章 骨格のデザイン」、「8章 場のデザイン」の8章から構成され、内容としては、川づくりに関わる人々が、その河川にふさわしい景観形成・保全の取組みを、調査、計画、設計、整備、維持管理など河川管理の全段階で実施できるよう、必要な視点、考える手順、整理すべき情報、活用すべき手法についてとりまとめている。
河川景観を、「地形、地質、気候、植生などの様々な自然環境や人間の活動、それらの時間的・空間的な関係や相互作用、履歴なども含んだ環境の総体的な姿」と定義し、「河川景観デザインの心得」として、(1)景観の成り立ちを読む、(2)自然を基調とする、(3)微地形や水の流れを尊重する、(4)水や物質の循環をかたちづくる、
(5)変化を許容する、(6)治水・利水のシステムを支える、(7)地域の歴史・風土に根ざしたものとする、(8)暮らしの中に水を意識する−−の8点を掲げている。
国土交通省では今後、このガイドラインに示された考え方を参考にして、全国の河川で、固有の自然・歴史・文化・生活と調和した河川景観の形成・保全に努めていく方針。【国土交通省】