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環境ニュース[国内]

感染経路究明チームが未承認ワクチン持ち込みの可能性を指摘 茨城の高病原性鳥インフルエンザ発生

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.09.29 【情報源】農林水産省/2006.09.28 発表

 2006年9月28日に開催された高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チーム検討会で、報告書「2005年に発生した高病原性鳥インフルエンザの感染経路について」がまとまった。
 報告書は、05年の弱毒タイプ高病原性鳥インフルエンザ発生について、(1)原因ウイルスがグアテマラやメキシコで分離された株に極めて近く、しかも日本の近隣諸国でこの株に似た発生例がない、(2)発生地域が茨城県南部に限定されている上に分離ウイルスの遺伝性状がほぼ同一、(3)鶏に感染しやすいが、臨床症状を示さない。また自然宿主であるはずの水きん類には感染しない−−などの不自然な特徴から、「中米由来ウイルス株から作出された未承認ワクチン、またはウイルスそのものが不法に持ち込まれ、使用された可能性が否定できない」と指摘。さらにこれが養鶏場間の鶏の移動、近隣伝播、人・物の出入りなどを通じて広がったと発生経路を推察している。
 なお、報告書をまとめるにあたり、同チームの委員からは、(一)家きんの殺処分を原則とした強毒タイプの発生対応に準拠して今後も防疫措置を行う、(二)今回、「農場監視プログラム(注1)」実施中の一部養鶏場で、おとり鶏(注2)からウイルスが分離された例があったことを踏まえ、同プログラム実施時には、おとり鶏導入による厳格なモニタリングを必ず併用することが重要−−という内容が改めて指摘された。

(注1)弱毒タイプ鳥インフルエンザウイルスの抗体陽性のみが確認された密閉型鶏舎に適用したプログラムで、鶏を直ちに殺処分しないが、おとり鶏にウイルス感染が確認された場合には、プログラム実施養鶏場の全鶏舎の鶏を殺処分することになっていた。
(注2)農場監視プログラム適用後に検査用に鶏舎に導入された抗体を持っていない鶏。【農林水産省】

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