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環境ニュース[国内]

高浜3号機の自動停止、弁部品への硫酸アンモニウム付着が原因

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.09.20 【情報源】原子力安全・保安院/2006.09.19 発表

 出力降下中だった関西電力(株)高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力87万キロワット)が平成18年8月18日に自動停止した件について、関電は原因と対策に関する報告書をまとめ、18年9月19日付けで原子力安全・保安院に提出した。
 当時高浜3号機は、定期検査実施のため出力を約11%まで降下し、タービンを通る2次冷却水の流量を調整する給水制御弁を主給水流量制御弁から主給水バイパス流量制御弁へ切り替える操作を行っていたところ。3台ある蒸気発生器の1台について、水位異常低下を知らせる警報が鳴った後、原子炉が自動停止した。
 報告によると、蒸気発生器の水位低下は、水バイパス流量制御弁の開き方を調整するポジショナという部品に硫酸アンモニウムが付着、弁棒の動きを阻害し、バイパス流量制御弁を開かなくしていたことが原因となって発生したという。
 部品に付着した硫酸アンモニウムは、近くにある復水処理装置再生排水処理設備から排出されたものが、夏季に主給水配管室の外気取り入れ口を開放した際に、同室に流入し、ポジショナ内部の調整弁付近に堆積したものとみられている。
 またこの原因を踏まえた対策としては、(1)主給水配管室の外気取り入れ口を閉止する、(2)主給水流量バイパス制御弁内の調整弁を交換する、(3)主給水バイパス流量制御弁の開放検知後、主給水流量制御弁を閉止するよう、次回定期検査時に給水切替プログラムを変更することにし、それまでは手動で弁の動作確認を実施する−−といった内容が示されている。
 なお、報告を受けた原子力安全・保安院はこの原因と対策を妥当であると判断。引き続き対策の実施状況を確認していくとした。【原子力安全・保安院】

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