一般財団法人環境イノベーション情報機構
17年度下半期の硫酸ピッチ不適正処分量、ドラム缶2,768本分に
【ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2006.08.22 【情報源】環境省/2006.08.22 発表
環境省は平成17年度下半期に全国で確認された硫酸ピッチの不適正処分についての調査結果をまとめ、18年8月22日に公表した。硫酸ピッチは灯油と重油を混ぜて不正に軽油を製造する際に副産物として生じる有害物質で、不法投棄が後を絶たない。健康被害のほか大気・水質・土壌を汚染する可能性がある。
発表によると、17年度下半期の不適正処分件数は16件で不適正処分量はドラム缶にして2,768本。
17年度上半期の不適正処分件数が13件、不適正処分量がドラム缶1,127本分であったことと比べ、件数、量はやや増加しているが、ピークだった15年上半期の不適正処分件数39件、不適正処分量2万1,318本と比べると激減しており、硫酸ピッチ処理基準を定めた廃棄物処理法施行令の改正が16年10月に施行されたことが功を奏しているとみられる。
なお不適正処分量の形態としては不法投棄が約6%、不適正保管が約94%を占め、その実行者は、「その他(処理業者・排出業者など以外)」が60%と最も多く、「処理業者(無許可業者を含む)」の25%がこれに続いていた。
一方、17年度下半期末までに不適正処分が確認された硫酸ピッチの処理状況を見ると、全不適正処分件数257件、全不適正処分量ドラム缶6万6,099本のうち、205件(約80%)、ドラム缶5万4,217本分(約82%)が処理済みとなっていた。【環境省】