一般財団法人環境イノベーション情報機構
廃棄物犯罪の18年上半期検挙人員数・検挙事件数、ともに統計記録を更新
【環境行政 法令/条例/条約】 【掲載日】2006.08.18 【情報源】警察庁/2006.08.18 発表
警察庁は平成18年8月18日、18年上半期の廃棄物関係犯罪の検挙事件数(2,353件)、検挙人員数(2,998人と170法人)がそれぞれ平成2年の統計開始以来、上半期の件数としては最多となったと発表した。産業廃棄物関連の検挙事件数は432件、一般廃棄物関連の検挙事件数は1,921件で、それぞれ17年同期より60件増、446件増となっていた。
また一般廃棄物関連の検挙事件数の中では、焼却禁止違反による事件数が、17年に続き大幅増加し353件(17年同期比130件増)となった。
16年上半期に11件を数えていた軽油密造に伴い生じた硫酸ピッチ(注1)やスラッジ(注2)の不適正処分に関する検挙事件数は5件で17年同期の実績(4件)とほぼ同程度だった。硫酸ピッチ処理に関する規制基準が廃棄物処理法施行令の改正内容で定められ、16年10月に施行されたことが功を奏していると見られる。
(注1)灯油と重油を混ぜて不正に軽油を精製する際、不純物として生じる強酸性のタール状沈殿物。有害性が強く、健康被害のほか、大気・水質・土壌汚染の原因になる可能性がある。
(注2)硫酸ピッチを取り除いた軽油をさらに精製する際に不純物として出る泥状の沈殿物。強酸性のものは硫酸ピッチと同様の危険性を持つ。【警察庁】