一般財団法人環境イノベーション情報機構
CDM事業化調査で2006年度採択案件20件を決定
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2006.07.13 【情報源】環境省/2006.07.13 発表
環境省は2006年7月13日、クリーン開発メカニズム(CDM)・JI(共同実施)事業の発掘調査の06年度対象案件として計20件のプロジェクトを採択したと発表した。CDMとJIは京都議定書に導入されている、市場原理を活用した削減目標達成のための措置「京都メカニズム」の中の制度。CDMは先進国と途上国が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、達成された温室効果ガス削減分の一部(認証排出削減量)を先進国が自国の削減量として充当することを認める制度、またJIは先進国同士が共同で温暖化対策事業を行い、その事業によって削減された排出削減分を事業の投資国と実施国とで分け合うことができる制度となっている。
環境省のCDM/JI調査は、効果の高いプロジェクト案件の発掘や、CDMやJIに関する国内的・国際的ルールづくりのための情報収集を目的としたもので、1999年から毎年度実施されている。
06年度の案件審査では、京都議定書の削減目標達成のために日本が必要とするクレジット(注1)の取得への寄与度を重視し、事業化実現性の高い案件、プロジェクト設計書(PDD)作成が視野に入っている案件を優先的に採択するとしていた。
募集期間中43団体から57件の案件について応募があり、これらを専門家委員会で評価・審査した結果、19件が採択された。
採択案件の内訳は廃棄物管理が6件、バイオマス利用が6件、植林とバイオマス利用、植林、風力発電事業、水力発電事業、省エネ事業、炭鉱メタン事業、ガス漏洩防止事業が各1件。
なお19件とは別に、04年に開始した黄砂対策にも寄与するCDM・JI案件に関する実現可能性調査で、黄砂対策案件1件を継続採択したため、プロジェクト採択数は20件となっている。
(注1)京都議定書で削減目標達成に使用することが認められる排出量の単位。【環境省】