一般財団法人環境イノベーション情報機構
54件めの京都メカニズム案件承認 フィリピンでのCDMプロジェクト
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2006.06.26 【情報源】経済産業省/2006.06.26 発表
経済産業省に申請されていたクリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクト1件が2006年6月23日付けで「京都メカニズム推進・活用会議」に承認され、日本政府の正式なCDMプロジェクトとなった。CDMは各国の削減目標達成のための市場原理を活用した国際的な仕組み「京都メカニズム」の1つで、先進国と途上国が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、達成された温室効果ガス削減分の一部(認証排出削減量)を先進国が自国の削減量として充当することを認める制度。
日本政府の正式なプロジェクトとなるためには温暖化対策関連省庁のいずれかに承認申請を提出し、関連省庁が共同で開催する「京都メカニズム推進・活用会議」で承認されることが必要。
今回承認されたプロジェクトは三菱商事(株)が申請した、フィリピンのエタノール製造工場「タンドゥアイ蒸留所」での好熱性嫌気消化技術を利用した廃水処理プロジェクト。排水からバイオガス回収・プラント内での燃焼利用により、年平均1万トンのCO2排出削減が見込まれている。
共同実施(JI)も入れると、日本としては549件めの正式な京都メカニズム承認案件にあたり、経済産業省がプロジェクトの支援を行うことになる。
なお、これらの案件を京都議定書にもとづいた正式なCDM案件とするためには、今後さらに、DOE(指定運営機関;CDM理事会が指定する第3者機関)による事業審査報告書をCDM理事会に提出し、CDM事業としての登録承認を得ることが必要となる。【経済産業省】