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環境ニュース[国内]

伊方1号機・湿分分離加熱器からの異常音、部品の加工不良による割れが原因

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.06.26 【情報源】原子力安全・保安院/2006.06.23 発表

 伊方原発1号機で平成18年6月5日に、高圧タービンで使用した蒸気の湿分を取り除き温度を上げる「湿分分離加熱器」という機器の1台で異常音が確認され、原子炉を手動停止した件で、四国電力(株)は平成18年6月23日、原因と対策に関する報告書を原子力安全・保安院に提出した。
 四電の報告によると、異常音は、湿分分離加熱器内部の蒸気入口付近にある「蒸気整流板」という部品と内部プレートの溶接部に長さ約49センチと約37センチに及ぶ2箇所の割れが出来、内部プレートが大きく振動し本体とこすれあったため、発生したもの。
 この「蒸気整流板」は、製作時の加工不良で「蒸気整流板」本体と内部プレート溶接部に溶け込み不良が生じていたが、この状態で運転を続けたため、運転時に加わった力により割れが発生・進展したと推定されている。加工不良がなかった伊方1号機のその他の「蒸気整流板」には割れは認めらなかったという。
 なお対応策としては、(1)この「蒸気整流板」を新品に取替えるとともに、取替時に設計どおりの加工が行われていることについての検査記録を行い確認する、(2)1号機の他の7台の「蒸気整流板」について溶接部補強を行う、(3)安全面・運転面で重要な機器のうち、流体振動の影響を受ける内部構造物の溶接部について、溶接事業者検査の対象外であっても検査を実施し、その記録を維持するよう受注者に明確に示すとともに、四電がその実施状況を確認する、(4)異常音が確認されていない2号機湿分分離加熱器についても、念のため蒸気整流板溶接部の補強を行う、(5)1、2号機の蒸気整流板のうち、今回新品に取替えなかったものについては次回定検で新品に取り替える−−といった内容が示されている。
 、四電はこの原因対策について「妥当である」との考えを示すとともに、これらの対策の実施状況を適宜確認していくとしている。【原子力安全・保安院】

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