一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

生態系アプローチの概念について認識を共有化 第7回国連海洋法条約非公式協議プロセス

地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2006.06.20 【情報源】水産庁/2006.06.19 発表

 2006年6月12日から16日にかけ、米・ニューヨークの国連本部で、第7回国連海洋法条約非公式協議プロセスが開催された。
 国連海洋法条約は領海、排他的経済水域、海洋環境保護についての国家の権利と義務を規定した条約で、1994年11月の発効。
 今回の非公式協議は、05年の国連総会決議「海洋と海洋法」にもとづいて開催されたもので、「生態系アプローチと海洋」というテーマのもと、(1)生態系アプローチの概念の明確化、含意の理解、(2)生態系アプローチの実施を可能にする要素、(3)先進国/途上国での生態系アプローチの実施、(4)地域的・世界的な生態系アプローチの実施のための国際協力−−の4項目について議論が行われた。
 このうち、海洋生態系全体を管理する「生態系アプローチ」の概念については、生態系の保存管理が重要であること、陸上起源の汚染など、漁業以外のさまざま要素を考慮に入れる必要があること、実施しながら改良を重ねる必要があること−−といった点が参加国に認識され、討議の取りまとめレポートにも、生態系アプローチ実施にあたって、「科学的根拠に基づき」、「国連海洋法条約などの国際条約に沿った形で」、「陸上起源の汚染、気候変動、IUU漁業などの幅広い要因を考慮に入れながら」実施していくべきことが記載された。
 またこれ以外では、環境保護団体が深海底生態系の破壊を理由とした公海底びき網漁業の一時停止と、海亀の混獲を理由とした太平洋公海まぐろはえ縄漁業の一時停止を求める提案を行ったが、「06年秋開催予定の『国連漁業決議作成のための非公式協議』で包括的評価を行うべき事項であり、この会合で議論するのは時期尚早」とする日本の反論が各国に支持されたため、これらの提案は積極的に取り上げられることなく会議が閉幕した。【水産庁】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク