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環境ニュース[国内]

島根2号機の冷却水散水部品の脱落 ひび割れ改善措置での高圧水吹付けが原因に

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.05.12 【情報源】原子力安全・保安院/2006.05.11 発表

 島根原子力発電所第2号機(沸騰水型,定格電気出力82万キロワット)の非常用炉心冷却系統で、冷却材喪失事故時に原子炉内に冷却水を散水するための部品が脱落していたことが確認された件で、中国電力(株)は平成18年5月8日、原因と対策についての報告を行った。
 島根2号機では、18年2月28日から開始した第13回定期事業者検査の中で、非常用炉心冷却系統の冷却水噴出口7か所で、原子炉への冷却水散水部品「デフレクタ」が脱落していることがみつかったほか、18か所の噴出口でねじ部の緩みを防止する溶接が外れていたことも確認されている。
 今回の中国電力の報告では、デフレクタの脱落や噴出口で溶接が外れていた原因を「2号機で前回定期事業者検査時に炉心シュラウド(炉心の外側にある円筒形のステンレス製構造物)のひび割れ改善措置として実施した、水中で高圧高速の水を吹き付ける作業(WJP法)による振動が影響した」と説明している。
 ただし、他のデフレクタや噴出口は運転中に作用する力では影響がないことを確認しているとし、次回以降の定期検査時に目視確認や健全性確認を行い、注意を継続することを対応策とした。
 報告を受けた保安院は、この原因と対策について「妥当である」との判断を示したが、ひび割れ改善措置としてWJP法を実施している他の原発での実情を把握することが必要と指摘。軽水炉を所有する全事業者に18年5月11日付けで、WJP法施工時の加振力の影響評価を行うとともに、影響が否定できない範囲の定期事業者検査計画を策定するよう指示した。【原子力安全・保安院】

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