一般財団法人環境イノベーション情報機構
豪雪の影響?ハクチョウ類の観測地点が太平洋岸寄りに 17年度全国ガンカモ一斉調査
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.04.07 【情報源】環境省/2006.04.07 発表
環境省は平成17年度のガンカモ科鳥類(ガン・カモ・ハクチョウ類)の冬期の生息状況調査「全国ガンカモ一斉調査」の結果を暫定値としてまとめ、18年4月7日に公表した。この調査は、日本に渡来するガンカモ科鳥類の冬期の生息状況の把握を目的として、昭和45年から毎年1月に全国的に調査日を定めて、一斉に実施しているもので、17年度は18年1月15日に、全国約9,000地点の湖沼などで調査を実施した。
公表内容によると、今回は9,000地点のうち約5,900地点でガンカモ科鳥類が観察され、うちハクチョウ類が観察されたのは約670地点、ガン類が観察されたのは約140地点、カモ類が観察されたのは約5,800地点。
観察された個体総数は、ハクチョウ類が約8万2,000羽、ガン類約11万4,000羽、カモ類約186万8,000羽だが、これらの数値は過去10年間の調査結果とほぼ同程度とされている。
なお、ハクチョウ類は北海道、東北6県、新潟県、ガン類は宮城県での観察個体数が多く、北海道、東北6県、新潟県だけでハクチョウ類の観測羽数の約81%にあたる約6万6,000羽、宮城県だけでガン類観測羽数の約86%にあたる約9万7,000羽が観察された。
また観測地点の傾向を16年度と比較すると、オオハクチョウ、コハクチョウは16年度より太平洋岸寄り、ヒシクイ、マガモなどは16年度より南寄りの地域で分散して観察されており、この原因について環境省は、「日本海側を中心とした記録的な積雪、結氷の状態が影響した可能性が考えられる」との見解を示している。【環境省】