一般財団法人環境イノベーション情報機構
全国141地域の大気中アスベスト濃度測定調査結果を公表
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2006.04.03 【情報源】環境省/2006.03.31 発表
環境省が全国141地域で実施していた、大気中アスベスト濃度測定調査の結果が平成18年3月31日までにまとまった。この調査対象になった場所は、(1)周辺住民に健康被害が発生したとされるアスベスト製品製造工場、クボタ旧神崎工場(兵庫県尼崎市)、ニチアス王寺工場(奈良県北葛城郡王寺町)、竜田工業竜田工場(奈良県生駒郡斑鳩町)の旧所在地、(2)アスベスト製品製造事業場、廃棄物中間処理施設・最終処分場、建築物解体現場の周辺など、現在アスベスト飛散が懸念されている地域、(3)対照調査地点としての一般の住宅地域・商工業地域・農業地域、(4)7年度に旧環境庁が大気中アスベスト濃度の委託調査を行っていた地域−−など全国141地域361地点。
調査結果としては、(一)クボタ旧神崎工場、ニチアス王寺工場、竜田工業竜田工場とも、濃度は1リットルあたり0.14本未満から0.89本の範囲で、現時点の周辺アスベスト濃度は他の地域分類と同程度、(二)アスベスト品製造事業場、廃棄物処分場、建築物解体現場でも、絶対値として特に高い濃度を示した領域はなく、飛散防止に対する管理が進んでいるとみられる−−などの内容が示された。
また平成7年度に旧環境庁が調査を行った32地域65地点を対象に、7年度と17年度の測定値を比較した結果でも、当時のアスベスト製品製造事業場が現在ほとんどアスベスト製品の製造を中止しているため、アスベスト濃度がおおむね低下していたという。【環境省】