一般財団法人環境イノベーション情報機構
17年の日本周辺海域の海洋汚染 発生確認件数360件に
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2006.03.28 【情報源】海上保安庁/2006.03.27 発表
海上保安庁は平成18年3月27日、17年の日本周辺海域での海洋汚染確認件数が、16年の確認件数425件よりも65件減った計360件だったと発表した。原因別では、油による汚染が229件(16年:270件)、廃棄物による汚染が94件(16年:67件)、有害液体物質による汚染が3件(16年:8件)、工場排水などによる汚染が13件(16年:24件)、赤潮による汚染が18件(16年:51件)、青潮による汚染が3件(16年:5件)−−にのぼり、廃棄物以外のすべての原因で確認件数が16年より減少していた。
このうち油による汚染では、船舶からの排出によるものが166件(約72%)を占め、汚染原因は、取扱不注意が97件、海難33件、破損31件と偶発的な内容が多かったが、油以外による汚染では陸上からの排出のほうが86件(約78%)と多く、汚染原因は故意によるものが99件と大半(約90%)を占めていた。
一方、17年に送致した海上環境法令違反件数は、16年の454件より167件増加した621件。
内訳としては海洋汚染防止法違反が366件(16年:288件)と大半を占め、廃棄物不法投棄などの廃棄物処理法違反が153件(16年:89件)、港則法違反が68件(16年:60件)、水質汚濁防止法違反18件(16年:8件)、その他が16件(16年:9件)だった。海洋汚染防止法違反の中では、廃船不法投棄の133件(16年:102件)、船舶からの油の不法排出の125件(16年:119件)が多かった。【海上保安庁】