一般財団法人環境イノベーション情報機構
17年度上半期の硫酸ピッチ不適正処分量、規制効果で減少傾向続く
【ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2006.02.16 【情報源】環境省/2006.02.15 発表
環境省は平成17年度上半期に全国で確認された硫酸ピッチの不適正処分についての調査結果をまとめ、18年2月15日に公表した。硫酸ピッチは灯油と重油を混ぜて不正に軽油を製造する際に副産物として生じる有害物質で、不法投棄が後を絶たない。健康被害のほか大気・水質・土壌を汚染する可能性がある。
発表によると、17年度上半期の不適正処分件数は13件で不適正処分量はドラム缶にして1,127本。16年度上半期の不適正処分件数が21件、不適正処分量がドラム缶にして1,837本であったことと比べ、件数、量ともに減少している。
なお、不適正処分件数は16年度上半期以降、不適正処分量は15年度上半期以降、減少傾向が続いており、硫酸ピッチ処理基準を定めた廃棄物処理法施行令の改正が16年10月に施行されたことが功を奏しているとみられる。
なお不適正処分量の形態としては不適正保管が約69%、不法投棄が約23%を占め、その実行者は、「排出事業者が単独で」と「不明」がそれぞれ31%と最も多く、「収集運搬業者(無許可業者を含む)が単独で」の15%がこれに続いていた。
一方、17年度上半期末までに不適正処分が確認された硫酸ピッチの処理状況を見ると、全不適正処分件数241件、全不適正処分量ドラム缶6万2,998本のうち、178件(約74%)、ドラム缶4万4,645本分(約76%)が処理済みとなっていた。【環境省】