一般財団法人環境イノベーション情報機構
食品からのダイオキシン類一日摂取量、16年度は体重1kgあたり1.41pg−TEQに
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2006.02.10 【情報源】厚生労働省/2006.02.09 発表
日本人が平均的な食生活を送った場合、食品からのダイオキシン類の一日摂取量が、平成16年度には体重1kgあたり平均1.41pg−TEQにのぼったと推定する調査結果が18年2月9日までにまとまった。この数値は、「ダイオキシン類対策特別措置法」に定められている耐容一日摂取量(TDI:人が一生涯にわたりその量を取り込んでも健康に対する有害な影響が現れないと判断される、1日あたり、体重1kgあたりの量)4pg−TEQより低く、14年度の調査結果1日体重1kgあたり1.49pg−TEQ、15年度の調査結果1日体重1kgあたり1.33pg−TEQ、とほぼ同レベルだった。
また、9日には一日摂取量調査の結果とともに、国内産・輸入食品計112試料を対象にした個別食品のダイオキシン汚染実態調査も公表されたが、最も濃度が高かった生鮮魚類52試料の平均濃度は、食品1gあたり1.129pg−TEQ。特にあなご、さば、さめ、すずき、たちうお、はまち、ぶり、めかじきの8魚種の濃度が高く、この8魚種に限っての平均濃度は食品1gあたり2.704pg−TEQに達していた。
魚介類の部位別分析では、湿重量あたりのダイオキシン類濃度で比較した場合、あんこうでは約330倍、スルメイカでは50〜65倍、筋肉部より内臓の濃度が高かったが、脂質重量あたりの濃度ではその差は最大でも3倍にとどまった。これは魚体内の脂質中のダイオキシン類濃度はほぼ均一だが、脂肪を多く含む部位には結果的にダイオキシン類が多く含まれることになるため、と分析されている。
魚類以外の主な食品の1gあたりダイオキシン類平均濃度調査では、畜肉とその加工品、鶏卵、小松菜、春菊、カステラ、ラード、ペットボトル入り緑茶−−のいずれについても、0.100pg−TEQ以上検出された飼料がなく、バターと牛脂からは0.164〜0.963pg−TEQのダイオキシン類が検出されたと報告されている。【厚生労働省】