一般財団法人環境イノベーション情報機構
2020年までに化学物質の影響最小化めざす文書が採択 国際化学物質管理会議
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2006.02.07 【情報源】環境省/2006.02.07 発表
2006年2月4日から6日にかけ、アラブ首長国連邦のドバイで開催された「国際化学物質管理会議」で、「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)」が採択された。この会議は、02年開催のヨハネスブルグ・サミットの成果文書「実施計画」の中に、「SAICM」を05年までに策定することが盛り込まれたことを受け、「SAICM」の案文について最終協議が行うことを目的に、国連環境計画(UNEP)、化学物質の安全性に関する政府間フォーラム(IFCS)、化学物質の適正な管理に関する国際機関間プログラム(IOMC)の主催により開催されたもの。
採択された「SAICM」の内容は、(1)2020年までに、化学物質が健康・環境への影響を最小化する方法で生産・使用されるようにすることを目標とした政治宣言文「ハイレベル宣言」、(2)SAICMの対象範囲、目的、財政的事項、原則と取組み方法、実施・進捗の評価などを規定する文書「包括的方針戦略」、(3)SAICMの目的を達成するために関係者がとりうる行動についてのガイダンス文書「世界行動計画」−−の3文書から構成されている。
「SAICM」は、この後2月7日から9日までドバイで開催されるUNEP特別管理理事会にも提出され、承認される予定であるほか、世界保健機関(WHO)や国際労働機構(ILO)などの関連国際機関でも承認される見込み。また今後、「SAICM」の進捗状況点検のための「国際化学物質管理会議」が09年、12年、15年、20年に開催されることが決定されている。
日本政府も「SAICM」の考え方を環境基本計画などの政策文書に位置づけていく方針。【環境省】