一般財団法人環境イノベーション情報機構
「海岸景観形成ガイドライン」まとまる
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2006.02.01 【情報源】国土交通省/2006.02.01 発表
農林水産省、水産庁、国土交通省が設置した「防災・利用と調和した海岸の景観形成のあり方に関する検討委員会」(委員長:齋藤潮・東京工業大学大学院社会理工学研究科教授)は平成18年2月1日までに、『海岸景観形成ガイドライン』をとりまとめた。このガイドラインは、国交省が15年7月に示した景観づくりの基本方針「美しい国づくり政策大綱」に、「分野ごとの景観形成ガイドラインを策定する」という内容が盛り込まれたことを受けて作成されたもの。
「理念編」、「実践編」の2部構成で、「理念編」では望ましい海岸景観の捉え方、海岸景観形成の理念など、海岸景観形成を検討する際に評価の柱となる事項、「実践編」では海岸景観形成の検討体制、調査、計画、設計、施行各段階での検討の進め方、具体的な景観への配慮事項をまとめた。
なお海岸景観形成の理念としてあげられているのは、(1)海岸の「自然環境基盤(自然地形)」の尊重、(2)背後地を含めた「生活環境」や「生態環境」への理解、(3)「自然環境基盤」、「生活環境」、「生態環境」から導き出される複数の秩序の調和−−の3点。
農林水産省と国土交通省はガイドライン公表にあたり、「これまでの海岸保全・整備事業では、周辺環境や風土になじまない施設や植栽など、必ずしも景観への配慮が十分ではない事例があったが、今後は、都道府県などの海岸管理者にこのガイドラインの活用をお願いし、海岸景観の調和が図られるように努めていく」としている。【農林水産省,水産庁,国土交通省】