一般財団法人環境イノベーション情報機構
八郎潟干拓地がガンカモ類保全行動計画・重要生息地ネットワークに参加
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.01.27 【情報源】環境省/2006.01.27 発表
環境省が東アジア地域・ガンカモ類保全行動計画・重要生息地ネットワークに推薦していた「八郎潟干拓地」(秋田県大潟村)が、2006年1月27日付けで同ネットワークへの参加湿地として承認された。東アジア地域・ガンカモ類保全行動計画・重要生息地ネットワークは、国際NGO「国際湿地連合」策定の「アジア・太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」に基づき構築されている3つの渡り鳥ネットワークの1つ。雁を保護する会(宮城県栗原郡若柳町)に置かれた事務局を中心として、国内外の参加湿地相互の情報交換を図っているほか、参加湿地の保全に関する普及啓発活動、研修活動などを行っている。
参加湿地は「八郎潟干拓地」を含め世界6か国、28か所にのぼり、うち日本の湿地は計16か所。
今回参加が承認された「八郎潟干拓地」は、琵琶湖に次ぐ日本第2の湖「八郎潟」を昭和30年代に干拓した土地で、現在も稲作や畑作が行われているが、秋から冬にかけては数万羽のガンカモ類の飛来する日本有数のガンカモ類の中継地・越冬地。ネットワークへの参加にあたっては、(1)2万羽以上のガンカモ類が定期的に利用している、(2)特定の種(または亜種)の推定個体数の1%を超えるガンカモ類が定期的に利用している、(3)保護の優先順位が高いガンカモ類の種または亜種の多くの個体が定期的利用している−−の3条件のすべてを満たしていた。
なお、「八郎潟干拓地」の参加湿地としての範囲は、大潟村全域を含む1万7,0005ヘクタール。うち135ヘクタールは国指定大潟草原鳥獣保護区に指定されている。【環境省】