一般財団法人環境イノベーション情報機構
05年のオゾンホール、過去4番目の大きさに発達
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2005.10.21 【情報源】気象庁/2005.10.20 発表
気象庁は2005年10月20日、05年の南極のオゾンホールは過去最大の大きさとなった00年、03年に次ぐ過去最大級の大きさに発達したと発表した。05年の南極オゾンホールは8月中旬に急速に拡大し9月下旬から10月始めにかけ最盛期を迎えたが、この時期のオゾンホールの面積は2,797万平方キロメートル、オゾン欠損量(注1)は9,492万トンとともに、過去4番目に大きかった。
気象庁は今年のオゾンホールが大規模に発達した原因として、成層圏のオゾン層破壊物質の総量が依然多い状況のもと、8月中旬から9月下旬にかけて南極域成層圏で、オゾン破壊を促進するマイナス78℃以下の領域の面積が例年より大きく、オゾンが破壊されやすい気象状況であったためと分析している。
なお、オゾンホールは通常10月上旬までに最盛期を迎え、その後縮小することから、気象庁は今年のオゾンホールも11月から12月にかけて消滅するとみている。
(注1)観測されたオゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)をオゾン全量の全球平均値である300ミリアトムセンチメートルに回復させるために必要なオゾンの質量(万トン単位)。オゾンホール内で破壊されたオゾンの総量の目安となる。【気象庁】