一般財団法人環境イノベーション情報機構
科学委員会が漁獲レベル削減を勧告 みなみまぐろ保存委員会第12回年次会合
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2005.10.18 【情報源】水産庁/2005.10.17 発表
2005年10月11日から15日にかけ、台湾の台北と日本の成田でみなみまぐろ保存委員会第12回年次会合(CCBST12)が開催された。CCSBTは日本、オーストラリア、ニュージーランドの3か国が1994年に締結したみなみまぐろ保存条約に基づき設置された委員会で、みなみまぐろの総漁獲量(TAC)、国別漁獲割当量の設定を行ってきた。
今回の会合は、05年10月11日から14日までが拡大委員会で台北での開催、10月15日が委員会で成田での開催だった。
会合では科学委員会が、「みなみまぐろの資源状態が低く、資源を安定させるためには、06年の漁獲レベルを現在より5,000トン少ない9,930トンまで下げるか、07年にさらに少ない7,770トンまで下げる必要がある」と勧告。
この勧告に対する各国の姿勢が分かれため、06年の漁獲枠についての意見がまとまらず、結局05年を超えないレベルとすることで合意された。
この合意にもとづく各国の総漁獲可能量は、日本が6,065トン、オーストラリアが5,265トン、韓国と台湾がそれぞれ1,140トン、ニュージーランドが420トン、フィリピン(協力的非加盟国)が50トン。
また今回の会合では、南ア・ケープタウン大学バタワース氏と日本の森氏が作成したMP2方式を総漁獲可能量を算出する方法として採用することも合意された。【水産庁】