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環境ニュース[国内]

高浜原発3号機の検出器、依然見つからず 文科省が関電を厳重注意

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.10.07 【情報源】文部科学省/2005.10.06 発表

 関西電力(株)高浜原発3号機(福井県高浜町)で、原子炉内の中性子の量を測定する小型中性子束検出器の先端部が行方不明になっている件で、関電は平成17年10月5日、文部科学省にこれまでの対応状況を報告した。
 この中性子束検出器の先端部には、濃縮ウラン1.7ミリグラムが密封されているため、紛失事故のINES(原子力施設のトラブルに対する国際評価尺度)による評価は関西電力(株)美浜3号機2次系配管破損事故などと同じ「レベル1(逸脱)」に相当する。
 今回の報告によると、関電は17年7月8日から9月20日まで、高浜原発内で16年7月から17年3月末までに発生した不燃性廃棄物のドラム缶計805本(3,4号機発生分:366本、1,2号機発生分:439本)を調査し、小型中性子束検出器を探したが、検出器発見に至らなかったという。
 このため同社は、特別な体制の下での検出器捜索をいったん終了するとしたものの、この問題について原因究明などを行うために社内に設置した「原子力発電所重要計測機器調査委員会」は継続させ、今後は日常業務として実施している活動の中で中性子束検出器発見に努めるとしている。
 報告を受けた文部科学省は、関西電力を厳重注意するとともに、今後も核燃料物質の所在不明が起こらぬよう、核燃料物質の管理徹底を再度指導。また10月6日開催の原子力安全委員会に関電の調査結果を報告するととともに、同様の検出器の使用者に対し、核燃料物質保管についての注意喚起を図った。
 なお、行方不明になった原因と再発防止対策については、すでに7月7月14日に原子力安全委員会に報告済み。この時の報告は、検出器を扱っている担当課で、核燃料物質を扱っているとの認識や管理体制の構築が不十分であったことが原因であるとし、関係者に対する教育の実施やマニュアルの見直しなど、核燃料物質の管理強化を対策としていた。【文部科学省】

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