一般財団法人環境イノベーション情報機構
三浦半島小網代地区を近郊緑地保全区域に 32年ぶり新規指定
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2005.09.26 【情報源】国土交通省/2005.09.21 発表
神奈川県三浦市の小網代(こあじろ)地区70ヘクタールを、首都圏近郊緑地保全法に基づく近郊緑地保全区域として指定する告示が平成17年9月22日付け官報に掲載された。小網代は三浦半島の先端近くにある面積100ヘクタールほどの小さな森。関東地方としては唯一、森林、湿地、干潟、海が自然の状態でまとまって完結した集水域で、希少種を含む貴重な生態系が形成されている。
今回の指定は、近郊緑地保全区の指定としては32年ぶり、19か所め。
13年12月に都市再生本部で決定された都市再生プロジェクト「まとまりのある自然環境の保全」を具体的に推進していくために、関係8都県市や関係省庁を構成員とした「自然環境の総点検等に関する協議会」で、首都圏の自然環境のあるべき姿を検討していく中で、近郊緑地保全区域新規指定の有効性が見直されたことが、ひさびさの新規指定につながった。
なお近郊緑地保全区域に指定されると、(1)建築物その他工作物の新築、改築、増築、(二)宅地造成、土地開墾、土石採取、鉱物掘採などの土地形質変更、(三)木竹伐採、(四)水面埋立て・干拓、(五)土石、廃棄物、再生資源の堆積−−などを行う際に知事への届出が必要になるほか、近郊緑地保全に影響があると認められた時は知事による助言・勧告が行われることになる。
今回の指定を受け、神奈川県は区域内の一部の土地の買入れを進めるとともに、小網代近郊緑地保全計画に基づき、自然とのふれあい活動に配慮した緑地保全策を検討していくことになる。【国土交通省】