一般財団法人環境イノベーション情報機構
特殊自動車の排出ガス規制強化 「自動車排出ガスの量の許容限度」が改正
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2005.06.29 【情報源】環境省/2005.06.28 発表
環境省は2003年6月の中央環境審議会答申「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第6次答申)」に基づき、「自動車排出ガスの量の許容限度」を一部改正し、2005年6月28日付けで公布した。今回の改正はトラクター、フォークリフトなどの特殊自動車の規制強化が主な内容。
ディーゼル特殊自動車の新車と使用過程車双方について、排出ガス規制値を強化するとともに、ガソリン・LPG特殊自動車の新車と使用過程車双方について排出ガス規制値を新設した。
なお、ディーゼル特殊自動車新規制値は現行規制に比べ、窒素酸化物(NOx)を25〜43%、粒子状物質(PM)を15〜50%、粒子状物質のうちディーゼル黒煙を0〜38%、炭化水素(HC)を33〜60%低減したが、一酸化炭素(CO)の規制値は据え置いた。
一方、新設されたガソリン・LPG特殊自動車の規制値は、COが出力1キロワット時あたり20.0グラム、HCが出力1キロワット時あたり0.6グラム、NOxが出力1キロワット時あたり0.6グラムとなっている。
なお今回の「自動車排出ガスの量の許容限度」の改正を受けて、国土交通省も近々、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の改正を行う予定で、これによりガソリン特殊自動車では19年規制、ディーゼル特殊自動車については車種ごとに18年規制(定格出力が130キロワット以上560キロワット未満のもの)、19年規制(定格出力が19キロワット以上、37キロワット未満及び75キロワット以上130キロワット未満のもの)、20年規制(定格出力が37キロワット以上75キロワット未満のもの)が実施されることとなる。
第6次答申のうち、二輪車の規制強化部分についてはすでに04年6月に「自動車排出ガスの量の許容限度」の改正が行われている。【環境省】